2013年6月10日
5.3 ビジネスマイルストーンからビジネスルールを抽出する
前回のプロセスをご覧ください。
このプロセスの中で、「コースを申し込む」とか「申し込みを受領する」というプロセスがあります。それらの目的語は「受講申込み」(以下単に「申込み」)です。
この用語「受講申込み」にはそれ自体で状態が変わることがお分かりでしょうか。
例えば、受領した後でも、人数が催行人数に達すると「申込み(有効)」になり、請求されれば「申込み(請求済み)」になります。請求された申し込みが支払われるとその「申込み」は売り上げではなく(まだサービスが供されていないため)、前受金処理されますから「申込み(前受済)」となります。その後申込者がコースを受講することにより、前受金扱いだった「申込み」は売り上げ処理されますから「申込み(売上済)」になり、「申込み(完了)」となります。
下図のビジネスマイルストーンをご覧ください。
このように状態が変わる節目をマイルストーンと言います。
【申込み】→【申込み(有効)】→【申込み(請求済)】→【申込み(前受済)】→【申込み(売上済)】→【申込み(完了)】
このマイルストーンが順調に進んでいくのはHappyなストーリーです。
ところが、いつも順調(Happy)に進むとは限りません。申し込んだのちにいくつかの事情により、「申込み」はキャンセルされる場合があります。
申込者が少なければ、コースは開催されませんから「申込み」はキャンセルになることがあります。また、期日までに請求の支払いがない場合もキャンセルされます。
上図は期日までに催行人数に達しなかったために「申込み」を断った場合と、「申込み(請求済)」が期日までに入金されなかったために、「申込み」がキャンセルされた例です。
このようなマイルストーンモデルが有効な具体的な例は保険業です。何もなければ(Happyなら)、保険金が支払われていきます。Unhappyな出来事(事故)が発生すると、請求が発生します。
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