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教育研修基準とは 5.1 全体像 ETSSでは、スキル基準、キャリア基準とともに重要な教育研修基準について、解説します。  −教育プログラムフレームワーク  −教育プログラム、科目、など  −具体的なカリキュラム などについて、解説します。 そして、最後に  −ETSS教育研修の現状と課題 について述べていきます。   全体像をベン図で図示すると下の図のようになります。  
   5.2 教育プログラムフレームワーク ETSSでは、「教育プログラムフレームワーク」を、人材育成を目的とした、教育プログラムの構造や仕組み、と定義しています。   Inputとして、「受講者」の人材像(As Is) Output: 「あるべき姿」の人材像(To Be)   この間のプロセスの主な構成要素として「教育プログラム」が位置付けています。  
   Inputとして、「受講者」の人材像(As Is) Output: 「あるべき姿」の人材像(To Be) この間のプロセスの主な構成要素として「教育プログラム」が位置付けています。   具体的には下の図です。 
  
  ETSS
2008年版 より引用       人材育成の基本です。入力と出力を明確にし、その間のプロセスを明確にするという、システマチックなアプローチです。ここで大事なのは、出力(Output)を具体的に明確にすることです。後で解説しますが、ETSSではこの出力がきわめて具体的に描ける構造になっていますから、間のプロセス(教育プログラム)も作りやすいと思います。 
   5.3 教育プログラム 5.3.1 教育プログラムとは  ETSSでの定義: 「教育対象とする人材(受講者)を、目標とする人材像(あるべき姿)へ育成するために、必要となる科目と適切な履修順序の組み合わせ」 (ETSS 2008年版より引用) 
 5.3.2 教育プログラムとキャリア基準 キャリア基準で説明した、スキル分布特性を思い出してください。 
  
 ETSS 2008 「キャリア基準」より   例として、ソフトウェアエンジニアのレベル2の人材像を考えます。Outputとしての人材像を同じソフトウェアエンジニアのレベル3とします。上のスキル分布特性を90度回転すると、次の図のようになります。 
  
  ETSS
2008年版 より引用       2つのスキル分布特性の差(GAP)を埋めるための、教育プログラムが真ん中のプロセスの部分に相当します。こうすることによりシステマチックなアプローチが簡単にできます。 これにより、教育プログラムの定義の前半部分、「教育対象とする人材(受講者)を、目標とする人材像(あるべき姿)へ育成するために、」がお分かりになると思います。 後半の「必要となる科目と適切な履修順序の組み合わせ」についてこれから説明します。   5.3.3 科目 科目の定義です。 「特定の技術分野に対する知識やスキルを習得するために、必要となる教育項目の組み合わせ」 教育項目はスキル基準で定義されていた、各スキル(技術要素、開発技術、管理技術)の第3階層までのスキルを使用します。 
  
 ETSS 2008年版 より引用       各科目の教育目標(学習目標)にはETSSのスキルレベルを利用して設定することになります。   
  
 
 では、具体的な教育カリキュラムの内容を見ていきましょう。 
 
 
 
    
 
 
 
 
 
 
 
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