解説 ビジネスアナリシスへのエントリー資格(ECBA)試験(1)

ビジネスアナリシスを長年ご紹介してきましたが、大方はまだ次のようなイメージではないでしょうか。

  • ビジネスアナリシスは難しいな
  • 資格のハードルが高すぎる(7,500時間の経験なんてできっこないよ)CBAPの場合。
  • 英語の試験なんて誰が受けるものか。CBAP試験のみ日本語化されてもなあー
  • プロジェクトマネジメントすらうまくいっていないのにそのうえ(上流工程)のビジネスアナリシスまでは手が回らない

そのためか、ついにIIBAは初級の資格である、「ビジネスアナリシスへのエントリー資格」(略してECBAといいます)試験の日本語化を決断しました。まだ具体的日程はアナウンスされていませんが、近いうちに開始されるとのことです。(2022年6月1日に開始されました。)
そこでこの「ビジネスアナリシスへのエントリー資格」とはどういうものであるのか、受験の資格などについて解説していきたいと思います。まず全体としては「マルチレベルのコンピテンシーベースのビジネスアナリシス認定プログラム」と言います。ECBA、CCBA、CBAPの3つのレベルを認定しています。そしておのおのコンピテンシー・ベースということでそのレベルが明確に規定されています。

コンピテンシー・ベースのコア・ビジネスアナリシス認定プログラムは、キャリアアップを通じてビジネスアナリシス専門職を認定し、成長と開発のためのより多くの機会をサポートします。 これは、今日の市場でビジネスアナリシス専門職を認定する進化の重要なステップとなっています。

3レベルのコア・ビジネスアナリシス認定プログラムは、個人の能力を評価および測定し、ビジネスアナリシス専門職とその雇用主の両方に対して各レベルで何が期待されているかを明確に示します。 このコンピテンシーは、認定レベル間の明確な差別化を提供し、ビジネスアナリシス専門職が特定の学習と開発を求め、目的のレベルを達成するためにそれらをサポートできるようにします。

ビジネスアナリシス認定プログラムは、3つのレベルでビジネスアナリシスのキャリアアップの成熟度の高さを認識しています。この認定プログラムは、ビジネスアナリシス専門職がビジネスアナリシスのキャリアを開発することを奨励し、キャリアにおけるマイルストーンを認識し、ビジネスアナリシス認定の進行に沿ったキャリアをマッピングする機能を提供します。

ビジネスアナリシス専門職は、キャリアのスタートから退職に至るまで、専門職として成長し、その成長と発展が評価される機会があります。

 Level 1: ビジネスアナリシスへのエントリー資格(ECBA)【改訂】

ECBA(Entry Certificate in Business Analysisi)は、ビジネスアナリシスの経験がなく、ビジネスアナリシスのスキルを身につけようとしている人に、ビジネスアナリシス専門職への参入を認める資格を提供します。ECBAは、試験に基づいて実施されます。
この度日本語化試験が開始されることになったのがこのECBA試験です。(21時間の専門能力開発時間の要件はなくなりました。)

ECBAスライド_2022年2月25日

 

レベル 2: ビジネスアナリシスの能力認定 資格 (CCBA®)

CCBA®(Certification of Capability in Business Analysis™ )は、2~3年のビジネスアナリシス経験を持つ、結果重視のビジネスアナリシス専門職を認定するものです。CCBAは、過去7年以内に3750時間以上の経験と、過去4年以内に21時間以上の専門能力開発を必要とし、試験に基づいて実施されます。

レベル3: 認定ビジネスアナリシス専門職 (CBAP®):

CBAP® は、5年以上のビジネスアナリシス経験を持ち、ビジネス価値をリードし提供するBA専門職を認定するものです。CBAPは、過去10年以内に7,500時間以上の経験と、過去4年以内に35時間以上の専門能力開発が必要で、試験に基づいて実施されます。2018年から日本語試験が行われています。

ECBAスライド3_2022年2月25日

次回は

ECBA試験の具体的内容について解説します。