2013年9月15日
BABOK2.0のイントロダクションの解説です。
【ビジネスアナリシスとは?】
ビジネスアナリシスは、タスクとテクニックの集まりである。組織の構造とポリシーおよび業務運用について理解を深め、組織の目的の達成に役立つソリューションを推進するために、ステークホルダー間の橋渡しとなるタスクとテクニックまとめて、ビジネスアナリシスと呼ぶ。
ビジネスアナリシスに不可決なことはは、組織が目的を遂行するための機能を理解すること、および社外のステークホルダーにプロダクトやサービスを提供するのに備えるべき能力(capability)を定義することである。さらに組織の目的を定義すること、それらを個々の目標と関連付けること、目的や目標を達成するため組織がとるべきアクションの流れを決定すること、組織のさまざまな部署と組織内外のステークホルダーとの協力関係を定義することも、ビジネスアナリシスに含まれる。
ビジネスアナリシスは組織の現状を把握するために行うこともあれば、将来においてビジネスニーズを識別する際の基盤を作るために行うこともある。しかし殆どの場合、ビジネスアナリシスを実施するのは、ビジネスニーズと目的または目標に合致するソリューションを定義して、その妥当性を確認するためである。
BABOK®2.0 ガイド(日本語版)より
BABOK® およびIIBA®に関しては、以下のIIBA®日本支部のWebページをご覧ください。
URL: http://www.iiba-japan.org/about.php#message
【知識エリア】
次の7つの知識エリアがあります。
(ご覧になりたい知識エリアをクリックしてください。そのページにジャンプします。)
- 引き出し :さまざまなテクニック(インタビューその他)を用いて要求を引き出します
- エンタープライズアナリシス :何故(WHY)このプロジェクトが必要なのかを明確にします
- 要求アナリシス :何を(What)ソリューションがするべきかを明確にします(モデリング)
- 要求のマネジメントとコミュニケーション :要求の変更管理と関係者へのコミュニケーションです
- ソリューションのアセスメントと妥当性確認 : するべきことが本当にできているかを明確にします
- ビジネスアナリシスの計画とモニタリング :全体の活動計画です
- 基礎コンピテンシ― :上記ビジネスアナリシス活動を行うために必要な知識、スキル、行動特性が記述されています
7つの知識エリアの関係図
かなり入り組んでいることがお分かりになると思います。
知識エリアであり、プロセスエリアではありませんので、作業の順番を規定しているわけではありません。
各知識エリアではタスクとそのタスクで使用されるテクニックなどが紹介されています。
タスク:
すべてのビジネスアナリシスで遂行されるコンポーネントで、必要に応じて、何度でも実行されるものです。
必ずInputとOutputがあります。タスクは「~を管理する」、「~を計画する」などすべて動詞表現で記載されます。
テクニック:
タスクが実行される特定の環境や条件を記述したもので、タスクは1つ以上のテクニックを使用しています。
注意: テクニックをすべて網羅しているわけではなく、BAコミュニティの多数で使用されていて価値が認め
られているものだけが紹介されています。参考例と考えてください。