BDA領域5 ビジネス上の意思決定に影響を与えるために結果を活用する
「ビジネス上の意思決定に影響を与えるために結果を活用する」領域は、組織に価値をもたらす意思決定ができるようアナリティクスの結果を活用することです。
アナリティクスの結果は、意思決定支援として、またはワークフローに統合してリアルタイムの意思決定を提供するために使用できます。たとえば、eコマースではお薦め商品を提供でき、金融セクターでは自動保険引き受け、不正検知、自動ポートフォリオ・リバランスなどを提供できます。
そのため、アナリストはビジネス上の推奨事項を作成し、その実現方法を計画し、そしてステークホルダーが実行するためにチェンジマネジメントを考えます。
この領域では次の3つのタスクを行います。
- アクションを推奨する
- 実現計画を立てる
- チェンジをマネジメントする
アクションを推奨する:
- アナリシスの成功を見極めるための評価を行い、成果が見込めない場合は、新しい調査課題の定式化に戻り、BDAのサイクルは反復されます。
- 価値ある洞察が認められれば、アナリストはビジネス上検討する複数のソリューション選択肢評価やランクを付け、意思決定者に推奨します。
- BA専門職は組織戦略との整合性をチェックし、価値があるのか、投資効果を考慮し、設定されたKPIに対処したりします。
実現計画を立てる:
実現計画はチェンジのロードマップとチェンジの実現の成功を確かにするためのタスク、サブタスク、要員配置、タスクを完遂するのに責任のあるステークホルダーから提供された概算見積もり、実施順を表すフローを記述します。
チェンジをマネジメントする:
チェンジは、チェンジマネジメント・チームによってマネジメントされることもあれば、アナリスト自身がチェンジマネジャーの役割を担うこともあります。チェンジを具現化することは最終ゴール。この具現化で組織がアナリティクス業務から得られる価値を実現します。ビジネスアナリストはアナリティクス業務とチェンジ具現化の間の継続性を確実にできるため、チェンジマネジャーの役割を果たすのに適任です。
組織モデル、プロセス・モデル、シーケンス・ダイアグラム、システム思考スキルなどが役に立ちます。
この領域に適用できる一般的に使用されているアナリシスとアナリティクスのテクニックの抜粋
- 受け入れ基準と評価基準
- バランス・スコアカード
- ベンチマークと市場分析
- 意思決定分析
- 財務分析
- 教訓
- 組織モデリング
- 優先順位付け
- プロセス分析
- リスク分析とリスクマネジメント
今回でビジネスデータアナリティクスの解説は終了です。
お付き合いいただきありがとうございました。