どこでもビジネスアナリシス (84)

84 自分の軌道から外れてみる

84.1 いつもは読まない分野の本を開いてみる

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日常のビジネスおける小さな変革から大規模な事業の変革に至るまで、計画立案の基礎になるのは、日頃の発想の転換の努力の蓄積です。自分の日常のビジネスプロセスの組合せではいつもと同じ発想しか生まれてこないので、自分の発想力の背景を変えるためには従来と異なる体験や異なる文化の吸収が有意義です。具体的な目的をもって集中的に調査や研究をすることは大切ですが、広い分野の知見を広めるには通常はやらないことをしてみることは良い刺激になり新たな着想の発見になります。その第一として、いつもは読まない分野の本を開いてみることは有意義です。自分の周辺分野のビジネス書、スポーツのトレーニングや実践のマネジメント、経済や政治の語、発明家の発想、医療の話、芸術の話、異文化の紹介などいろいろな分野があります。あまり専門的な書物は避けてわかりやすい解説書などは理解が容易であり、そこに含まれる異なる考え方を容易に理解できます。ここで大切なのは、自分の考えと異なる何かを発見しようという意識をもって読むことです。 

84.2 入ったことのない店に入ってみる

日々の生活ではいろいろな買い物をしますが、多くの人はいつも同じ店や類似の商品を売っている店舗に行くのではないかと思います。日常の生活ではそれでよいのですが、敢えて、いつも入らない店に入ってみますと新しい発見があるはずです。新鮮な種類の商品、店の雰囲気、並べ方、店員の対応、価格の構成、日頃よりずっと高価な商品であっても、逆にディスカウントショップでも構いません。それらの商品を使うと生活がどのように変わるだろうかと考えることは良い頭の体操になります。通常これらの商品を買う人はどのような生活をしているだろうかと考えることも有意義です。何かを買ってみて生活を変えてみるのも良いでしょう。

もう一つは自分の日常生活には通常は縁がないと思っている店舗に入ってみることです。異なる趣味の世界、高級ブランド品、ファッション、ギャラリー、老舗の専門店、不動産紹介などいろいろあります。但し、これらの店舗に入ると店員との会話をしなければならないことが多いので、その準備をしておくことが必要です。自分は何を求めているのかを顧客として会話をすることです。そこから新しい何かを知ることができるはずです。

84.3 通常のビジネスと異なる分野の講演を聴く

多くのビジネスに関する講演が行われています。通常では自分の仕事に関する課題テーマに関する講演を聴きにゆきますが、異なるビジネスにおける類似のテーマや全く異なる分野の話を聴くことは大変参考になることがあります。環境が異なると異なる常識があることが珍しくありません。それらが自分達にも有効であることを発見します。考えることすら排除していたものがあります。あまり焦点を明確にしないで流れに沿って講演を聴き、その中からこれは役立ちそうだというヒントを見つけ出すことが有効です。自分のビジネスの課題に置き換えて理解する能力が鍵になります。異なる分野の展示会やショーを見に行くことも同様に有効です。

84.4 異なる世代の人達と交わる

時間と共にビジネスは変化します。過去の経験が貴重であるとともに、新しい発想も貴重です。時間を越えた変化を相互に組み合わせて、そこから新たな発想を生むことは有意義です。多くの人は同じ世代や管理階層の人達と交わることが多いのですが、他の世代や階層の人達との交流や議論を意識的に実行することは自分の思考を豊かにするうえで不可欠です。始めはとんでもないと感じる異なる世代の意見を大切にすることで、その裏にある何か新しいことを見つける機会になります。異なる意見を柔軟に活用する事は新たな発見に繋がります。