【BBC2019 レポート】(2)
IIBA本部の動向
IIBA本部のプレゼンをご紹介します。
昨年から力を入れている、ビジネス・データ・アナリティクスです。すでに2019年からCBDA(Certification in Business Data Analytics)という認定試験が始まっているだけあって力の入れ具合が半端ではありません。下記URLがIIBA本部のCBDA試験の概要です。こちらもご覧ください。
プレゼンテータは何とCEOのKen Fulmer自らが行っています。
具体的な説明になるとLaura Patton女氏がバトンタッチしていましたが。
すでにVideoやいくつかのホワイトペーパー、Webinar、そして驚くことに下記のような ビジネス・データ・アナリティクス ガイドを出版することが発表されました。IIBA日本支部としてはまた日本語版を出版する準備をしなければいけないな、と思いながら発表を聞き入っていた次第です。
これがビジネス・データ・アナリティクス ガイドです。現在Public Review 版なので、正式版が発行されたら本格的に日本語化を検討することになりそうです。
続いてはDirectorのAshisi Mehta氏です。
ビジネスアナリシスのキャリア・アーキテクチャ
新しいビジネスアナリストのキャリアモデルです。
ECBA→CCBA→CBAPという具合にビジネスアナリストの資格はリニアに伸びてきていたのですが、最近は認定制度もアジャイルBA、ビジネス・データ・アナリティクス、サイバーセキュリティと横にも広がってきています。では一体キャリアとしてのビジネスアナリストはどのように進めばよいのでしょうか。その疑問に対する回答がこのキャリア・アーキテクチャという考え方です。
- 業界に特化したロール(役割)とレベル
- スキルをコンピテンシー、ビジネス、テクノロジーの3つのディメンションに分類
- 各ロール(役割)に求められるタスクレベルの能力を定義
- 特定ディメンションにおける熟達度の診断
- 枠組みを拡張して新しいロール(役割)ファミリーを含める
3つのディメンションに分類します。
- コンピテンシー
- ビジネス
- テクノロジー
各々のディメンションにおいて5段階の成熟度を設定します。
- GA(知識):知っているだけ
- PK(実践知識):知識を実践できる
- Skilled(できる):一人前
- エキスパート: エキスパート
- ストラテジスト: 戦略家
基本ビジネスアナリシスのロールと特化型ロールとの比較です。
基本ビジネスアナリシスのロールは従来のECBA→CCBA→CBAPを拡張しています。
特化型のビジネスアナリシスのロールはコンピテンシー、ビジネス、テクノロジーの3つのディメンションに加えてそのロール固有のコンピテンシーが必要になります。
従来のECBA、CCBA、CBAPを拡張して7階層のレベルを定義しています。各々3つのディメンションで GA(知識)、PK(実践知識)、Skilled(一人前)、エキスパート、ストラテジストの5段階あります。
- レベル2はECBA認定相当です。
- レベル4はCCBA認定相当。
- レベル7がCBAP認定です。
プロダクト・オーナーのロールのレベル定義です。レベル1からレベル4までの4階層です。
3つのディメンションの GA(知識)、PK(実践知識)、Skilled(できる)、エキスパート、ストラテジストの5段階は同様ですが、その分布が異なります。
デジタル・ビジネスアナリシスに特化したロールのレベル定義です。
レベル1、レベル2、レベル3 までの3階層です。
3つのディメンションの GA(知識)、PK(実践知識)、Skilled(一人前)、エキスパート、ストラテジストの5段階は同様ですが、その分布が異なります。特にテクノロジーはデータに関するスペシャリティが必要です。
次回はその他のセッションを紹介します。
- ビジネス・プロセス関連
- ビジネス・ルールと意思決定 関連
- アジャイル・ビジネスアナリシス 関連
- ビジネス・アーキテクチャ 関連
- ビジネス・データ・アナリティクス 関連