VCPCセミナー

 VCPC(バリューチェーンプロセス協議会)メンバーズミーティング  12月13日

 

「業務機能体系表」および「レベル3プロセス参照モデル(新規公開)」の解説と活用方法

 

IMG_0359

特定非営利活動法人バリューチェーンプロセス協議会理事長
株式会社プロセスデザインエンジニアリング 代表取締役 渡辺和宣氏
今回レベル3までのプロセスがVCPC会員(個人会員を含む)に無料で公開されることになりました。今日はその解説していただいています。

一体どこまでのコンテンツが公開されるのでしょうか。大変興味があります。

 

 

 

 

IMG_0357

10月末から公開を始めたVCPCコンテンツ、すなわち業務機能体系表、レベル2とレベル3の合計200個のプロセス詳細定義書、そしてレベル2~4プロセス図の例についての解説です。
・サプライチェーンの調達・生産・出荷・返品・計画について、プロセスフローとプロセス詳細定義
・プロセス概論、プロセスモデリング概要、プロセス図例の解説です。

 

 

 

 

スライド1

 

今回公開されるコンテンツです。ご覧のように、

  • レベル2プロセス:34個
    (マーケティング、人的販売、調達・生産・受注出荷、その他)
  • レベル3プロセス:165個
    (マーケティング、人的販売、調達・生産・受注出荷、その他)

約200個のプロセスが公開されました。

それが、わずか15,000円の個人会員費で使えます。これは使わない手はありません。

スライド2

 

もう少し中を見ていきましょう。具体的な例でレベル3の業務プロセスフローです。

開発・設計・リサーチの部分でDCOR(デザイン・チェーン・業務参照モデル)です。

レベル2のインテグレーション(統合)、デザイン、リサーチ、欠陥修正の4つのレベル2プロセスがレベル3プロセスに分解されているのがわかります。

 

 

スライド3

 

さらに詳細なレベル4のプロセスフローです。

レベル3の「引合と見積」プロセスが、レベル4のフローに分解されているのがわかります。

「見積依頼の受領・確認」→「見積条件の検討(顧客の与信他)」→「見積条件の検討(プロダクト、価格)」→「見積条件の検討(納入条件)」→「見積回答の作成」→「見積回答の送付」

このレベル4の個々のプロセス詳細記述書は公開されませんが、フローまで公開されたので、レベル3の内容がよくわかるようになりました。

 

VCPC2014スライド8

 

コンテンツの一部のマーケティングのレベル3プロセスです。難しいマーケティング理論、4P,4C等の具体的な内容まで出ています。この部分だけでも個人会員(15,000円)になる価値があるというものです。

 

 

 

 

 

スライド5

最後は業務プロセス詳細記述書です。各プロセスのインプット、アウトプットのみならず、コントロール(ルール)、パフォーマンス(尺度)がレベル3プロセスまで公開されています。プロセスフローのことをビジネスプロセスと勘違いしていませんか。プロセスはその一つ一つの目的、インプット、アウトプットが規定されているのみならず、その動きをコントロールするルールやパフォーマンス尺度まで規定されていなくてはいけません。それを明確にしてあるのが、業務プロセス詳細記述書です。レベル2プロセスで34個、レベル3プロセスで165個のプロセス詳細記述書が公開されました。

よくここまで公開してくれたものだと感心しています。

一人でも多くの方にVCPC会員になっていただきたいものです。

 

 

 

 「製品ライフサイクル・リファレンス・モデル“PLCOR”と新規事業開発」

日本電気株式会社 ソリューションプラットフォーム統括本部 シニアエキスパート 大石 高至氏

近年,新規事業開発への関心が高まる中,事業開発プロセスを体系化し,プロセス・モデル化する活動に期待が持たれています。
先般,米国に本部を置く業界団体であるサプライチェーン・カウンシルから「製品ライフサイクル・リファレンス(Product Lifecycle Operations Reference: PLCOR)」がアナウンスされました。これは,新規事業開発を「Ideate」「Develop」「Launch」の3つのレベル1プロセスを中心として体系化すると共に,「新市場」「再セグメント化市場」「成熟市場」の製品ライフサイクルの概念を導入したプロセス・リファレンスモデルです。これにより各ライフサイクルで最適な市場展開戦略は何であるかをモデル化することが可能になり,各プロセスでの必要な具体的施策の検討が容易になります。併せて,日本電気(株)での活用状況についても報告致します。

 

IMG_0360

 

 

IMG_0363

NEC大石氏。

SCORモデルから始まり、DCOR(設計デザイン)、CCOR(販売)、MCOR(マーケティング)全てを体験し、そして現在PLCOR(製品ライフサイクル業務参照モデル)に行き着いたそうです。過去の経験、苦労話をたくさん聞かせていただきました。

それは一言で言うとまさにチェンジエージェント。

昨日のIIBAカンファレンスでRon Rossが口酸っぱくいってたことと同じです。言うに易し、行うに難し。大石氏の活動そのものです。

 

 

スライド6

これが、新しいPLCOR(製品ライフサイクル業務参照モデル)の概要です。

  • Plan:計画
  • Ideate:アイデアからコンセプトまで
  • Develop:コンセプトから製品リリースまで
  • Launch:製品リリースから顧客価値実現まで
  • Revise:マーケットからのフィードバック

 

 

 

スライド7

 

PLCORで推奨しているのはAdjacent(地つなぎ戦略)。これをN社は推し進める模様です。

チェンジエージェントとしての大石氏の活躍を期待しないではいられません。

 

 

 

 

 

前日のIIBAで聞かされた、これからのビジネスアナリストはチェンジエージェントにならなければいけないのですが、それをすでに実践している偉大なビジネスアナリストが日本に存在することが確認できた、極めて有意義なVCPCセミナーでした。