どこでもビジネスアナリシス (21)

21 問題を解決できてもどう持続し発展できるかが鍵

21.1 目先の問題を解決する過程で新たな課題を組み込んでしまう

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課題が提起されたり問題が発生したりしますと、まずどのように解決するかの議論に集中します。特に重大な問題の時にはあらゆる手段を講じて解決の方法を模索します。勿論それでよいのですが、本当に必要なのは、実行された解決状態をいかにして持続するかが本当の問題解決であって、その難しさは目先の問題解決より困難な場合が多いのです。 当面の問題解決はされたけれども、いつの間にか元に戻ってしまったという例はいくらでもあります。 目先の問題を取りあえず解決することは、比較的容易なのだと言えるかもしれません。ただ、目先の問題解決をした後で、処理状態をどのように維持していくかは、時間的に余裕があることも多く、新たな問題解決の課題として取り組むことも可能です。 元の状態に戻すことやその状態を維持することだけが解決の目標ではなくその後どのような状態に変化させていくかは多くの選択肢があります。一方、目先の問題解決には、可能なあらゆる手段を用いて対応することが多く、そこにはある程度の歪が組み込まれてしまうことや思わぬ新たな問題を巻き込んでしまっていることが少なくありません。そのような歪や問題が時間と共に表面化して新たな問題として現れてくるので、解決状態を維持することの難しさの一つの要因になっています。

21.2 解決の状態を維持し、さらに発展できるか

当面の問題解決は応急処理であり、経営問題としてはその後の恒久対策が重要な課題です。そのような視点から考えれば解決状態の維持は、今後どのような方向へ新たに発展させていくかの戦略を開発する期間でもあります。 場合によっては、事業を閉鎖したり売却したりするという選択肢もありますが、それも経営視点からは発展過程の一つの選択であると考えるべきです。現在の状態を持続させ、さらに発展させていくことを選択するならば、現状の問題発生に至った背景と原因分析、問題回避の手段、さらに現在の環境分析と今後どのように発展させていくかの目標設定が今後の推進課題の始点になり、その後の目標達成の解決策の策定につながってゆきます。

21.3 持続する体制をつくること

ビジネスの継続性で難しいのは組織や人材の不連続な環境下におけるビジネス機能の持続です。 基本的なビジネスの概念は変化しないとしても、ビジネスの構成や構造は変化しますので継続するビジネスの性質や特徴も変化します。 そのような環境変化の中で解決された問題を維持していくこためには、そのビジネス概念を維持し、戦略や実行機能を持続していく体制を作り、人材を維持すると同時に実行の意欲を維持していく意識を確立することが必要です。 従来、伝統を守るという歴史的な文化がありましたが、現在のビジネス環境では必要ならば伝統も切り捨てることが必要になります。 そのためには、持続する体制は伝統を持続しない判断をしなければならないこともあります。

21.4 人が変われば意識が変わる、どう継続させるかが課題

人が変わりますと意識は容易に変化します。努力して構築した概念も簡単になくなります。それがビジネスの革新であればよいのですが、基本的なものが破壊さる場合には守らなければなりません。ここでも変わるものと変わらないものとがあります。 悪いものは変えればよいという柔軟性は必要ですが、長らく受け継がれてきた、ものはそれなりの価値があったからです。変えてはいけないものまでを変えてしまわない正しい判断が求められます。何をどのように継続させるかの判断が重要です。