引き続き、「問題解決」と「システム思考」です。この2つのコンピテンシはV2と大きな差はございません。
9.1.4 問題解決
.1 目的
- ビジネスアナリストの主要な役割の一つは、問題を定義し解決することである。それは問題の実際の基本的な根本原因をすべてのステークホルダーが確実に理解し、ソリューション選択肢がその根本原因を対処すること確実にする。
.2 定義
- 問題を定義することは問題の性質と性格、問題と任意の基本的課題が、すべてのステークホルダーによって明確に確実に理解されることを含む。相反するステークホルダーの観点は、その問題の根本原因についての合意を得るために明瞭に表現され対処される。前提条件は特定され有効になる。その問題が解決されれば達成できる目標は明確に対処される。そして代替案が考慮され、恐らく開発される。どのソリューション候補が最良なのかを決め、その価値とソリューション案の間のトレードオフを特定するために、代替案を目標に対して測定する。
.3 有効性の評価基準
- 有効的な問題解決の評価基準:
・問題解決プロセスを参加者が確信している
・選択したソリューションが定義された目標を満たし、その問題の根本原因を解決している
・新しいソリューション選択肢が効果的に問題解決フレームワークを使用して、評価することができている
・問題解決プロセスは無効な前提条件、先入観または他のわなに基づいた次善のソリューションを選択するような決定を避けている
9.1.5 システム思考
.1 目的
組織内の人、プロセス、テクノロジーがどのように相互作用するかを理解できれば、ビジネスアナリストは全体的な視点でエンタープライズを理解することができる。
.2 定義
システム理論とシステム思考の示唆するところでは、システムはコンポーネントの相互作用から生じるシステム全体としての属性、振る舞い、特性を持ち、それらはコンポーネント単独の理解からでは予測できない。例えば、顧客が、購入した品物を返品してもよいことをビジネスアナリストが知っているだけでは、ビジネスアナリストは全体像が見えない。アナリストは、在庫、財務、店員教育のような項目上に返品が持つ影響を分析しなければならない。システム理論のコンテキストでは、システムという用語は、関与する人々、彼ら同士の人間関係、彼らの振る舞いに影響する外力、他のすべての関連する要素の間の相互作用と要因である。
.3 有効性の評価基準
- システム思考の有効性の評価基準:
・コンポーネントへの変更がどのように全体としてのシステムに影響するかを伝達している
・システムへの変更が、それを含む周りの環境にどのように影響するかを伝達している
・システムがどのように内部、外部の圧力と変更に適合するかを伝達している