DXにおける業務プロセス変革(2)
実際の具体例(プロセス可視化の第一ステップ)
例:グローバルに展開する販売プロセスの一元化。
PCFを使用して組織の全プロセスを洗い出し、全体像をマッピングすることができます。
たとえば、顧客サービスの管理プロセスをPCFの「6.0顧客サービスを管理する」カテゴリーに基づいて整理します。
グローバルの各部門が異なる顧客管理手法(CRM)で運用している場合、PCFを基準にプロセス定義を統一できます。
使用するのは前述の「6.0顧客サービスを管理する」カテゴリーです。
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「6.3販売後に製品サービスを提供する」プロセスグループの下には次の4つのプロセスがあります。
- 6.3.1 製品を登録する
- 6.3.2 保証請求を処理する
- 6.3.3 サプライヤー責任の費用回収を管理する
- 6.3.4 製品サービスを提供する
さらに「6.3.4製品サービスを提供する」プロセスの下には次の4つのアクティビティがあります。
- 6.3.4.1 個々の顧客の特定のサービス要件を確認する
- 6.3.4.2 サービス要件を満たすためのリソースを特定してスケジュールする
- 6.3.4.3 サービスオーダーフルフィルメントを管理する
- 6.3.4.4 サービス品質を確保する
「6.3.4.4 サービス品質を確保する」アクティビティの下には更に次の4つのタスクがあります。
- 6.3.4.4.1 フィードバックのために完了したサービス注文を特定する
- 6.3.4.4.2 不完全なサービス注文とサービス障害を特定する
- 6.3.4.4.3 提供されたサービスに関する顧客のフィードバックを求める
- 6.3.4.4.4 提供されたサービスに関する顧客のフィードバックを処理する
このようにアクティビティ(レベル4)からタスク(レベル5)レベルまで標準化することが可能です。
国ごとにばらばらに顧客サービスを管理していると国ごとに異なるCRMを導入してコストが膨大になりますが、上記のように顧客サービスのプロセスを標準化しておけばグローバルに共通のCRMを導入することができ、コストメリットが大きくなります。