DXにおける業務プロセス変革(2)

DXにおける業務プロセス変革(2)

 

 実際の具体例(プロセス可視化の第一ステップ)

 例:グローバルに展開する販売プロセスの一元化。

PCFを使用して組織の全プロセスを洗い出し、全体像をマッピングすることができます。

たとえば、顧客サービスの管理プロセスをPCFの「6.0顧客サービスを管理する」カテゴリーに基づいて整理します。

グローバルの各部門が異なる顧客管理手法(CRM)で運用している場合、PCFを基準にプロセス定義を統一できます。

使用するのは前述の「6.0顧客サービスを管理する」カテゴリーです。

顧客サービス管理6.3_2025年1月27日

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「6.3販売後に製品サービスを提供する」プロセスグループの下には次の4つのプロセスがあります。

  • 6.3.1 製品を登録する
  • 6.3.2 保証請求を処理する
  • 6.3.3 サプライヤー責任の費用回収を管理する
  • 6.3.4 製品サービスを提供する

 

さらに「6.3.4製品サービスを提供する」プロセスの下には次の4つのアクティビティがあります。

  • 6.3.4.1 個々の顧客の特定のサービス要件を確認する
  • 6.3.4.2 サービス要件を満たすためのリソースを特定してスケジュールする
  • 6.3.4.3 サービスオーダーフルフィルメントを管理する
  • 6.3.4.4 サービス品質を確保する

 「6.3.4.4 サービス品質を確保する」アクティビティの下には更に次の4つのタスクがあります。

  • 6.3.4.4.1 フィードバックのために完了したサービス注文を特定する
  • 6.3.4.4.2 不完全なサービス注文とサービス障害を特定する
  • 6.3.4.4.3 提供されたサービスに関する顧客のフィードバックを求める
  • 6.3.4.4.4 提供されたサービスに関する顧客のフィードバックを処理する

 

このようにアクティビティ(レベル4)からタスク(レベル5)レベルまで標準化することが可能です。

国ごとにばらばらに顧客サービスを管理していると国ごとに異なるCRMを導入してコストが膨大になりますが、上記のように顧客サービスのプロセスを標準化しておけばグローバルに共通のCRMを導入することができ、コストメリットが大きくなります。