DX実現に不可欠なビジネスアナリシス (5)

第5回 ビジネスモデル・キャンバス (将来像)

さあ、これから将来状態のビジネスモデル・キャンバスです。前々回でご紹介した、最新のデジタル技術のOMG標準のDMN(Decision Model and Notation)を使いましょう。

OMG標準のDMNに関しては 第2回 顧客経験の変革 を参照ください。

これを使用すると次のことが可能になります。

  •  請求の査定業務が自動化されるので、査定要員の削減が可能。
  •  -査定結果がそのまま支払いプロセスに直結するので、即座に給付金支払いが可能。

ユーザー(被保険者)にとってみれば、請求すれば即座に給付金を受け取ることが可能になります。
さあ、これをビジネスモデル・キャンバスで表現してみましょう。

BMキャンバス(将来1)

このピンクの部分が新しいビジネスモデル・キャンバスのパーツになります。

このBMキャンバスに対応する顧客経験はどう変わるでしょうか。

顧客経験1_2021年2月3日

このカスタマージャーニーでは単に給付金の受取の待ち時間が短縮されるだけですね。それでもかなり大きな顧客経験の変革かもしれません。しかしここで大事なのはビジネスモデルをどのように変えるのかを考察することです。

次のような発想が重要です。ブレーンストーミングでもいいですし、協働ゲームのフィッシュボウルを使うこともお勧めです。例えば次のようなことを考えてみましょう。

  • ユーザー(被保険者)の立場なら、給付金が請求と同時に支払われるなら保険会社が支払いを代行してくれても良いのではないか、と思いませんか。
  • 保険会社としては、提携して支払い代行が可能にできる提携病院の数を増やす活動をする。そして提携するなら、給付金請求まで代行できないだろうか。と、夢のようなこと考えていくことです。

そうすると顧客経験(カスタマージャーニー)は大きく変わりそうです。

顧客経験2_2021年2月3日

そしてその顧客経験を可能にするビジネスモデルです。

この図を見て分かることはカスタマージャーニーのタッチポイントそのものがなくなる(減少する)ことです。感情曲線を持ち上げる程度ではありません。タッチポイントそのものをなくすことこそ顧客の想像以上のサプライズを提供することが可能になります。

競合の入る余地はなくなりますね。これは顧客経験のトランスフォーメーションではないでしょうか。

では、それを可能にする保険会社側のビジネスモデルはどのようなものかを考えましょう。そしてそれを実現するためにはどのような方法があるでしょうか。

 

BMキャンバス(将来2)

 

上の図のグリーンの部分はエンタープライズアーキテクチャ上の対応する場所を示しています。

次回はこEAモデルの将来像を考えていきます。